超音波関連

強力空中超音波音源の開発

強力空中超音波音源の開発

空中に対して強力な超音波を放射するための音源の開発を行っています。音源より放射される音波の音圧は、160 dB以上(ジェットエンジンの10倍以上の音圧)で、極めて強力です。一般に空中に強力な超音波を放射することは難しいですが、たわみ振動する板を使うことで可能となります。この強力な音波を利用して液体の微粒化、空気中の微粒子除去、等々を行います。《研究の紹介がコチラにあります。》

空中超音波による液体の非接触微粒化

空中超音波による液体の非接触微粒化

強力な超音波(160 dB以上の音波)を用いて、液体を非接触で微粒化させる研究を行っています。空気中の液滴を非接触で微粒化するため、他の成分が混入すること無く、また、加熱しないので成分の変質もなく、クリーンな状態で微粒化が可能です。そのため、化学分析の分野等で用いることを目的に研究を行っています。

空中超音波を用いた空気中の微粒子除去

空中超音波を用いた空気中の微粒子除去

強力な超音波によって、空気中の微粒子同士を激しく衝突させ、大きな粒子とすることで、空気中より落下させて除去する研究を行っています。煙突からの排煙、車の排気ガス等からの有害物質の除去などに活用できます。更に、水霧を付加することによって、臭いの除去も行っています。

超音波複合振動源の開発

超音波複合振動源の開発

超音波の利用方法の1つとして、ドリル等での加工の際に超音波振動を付加することがあります。超音波振動を用いた加工では、1つの種類の振動より、複数の振動を複合した振動を用いた方が、加工精度等を向上させることが出来ます。本研究では、セラミックス材料の加工、異種金属の接合等に用いる複合振動源の開発を行っています。

超音波振動を用いたセラミックス材料の加工

超音波振動を用いたセラミックス材料の加工

セラミックス材料は、強度が高いのですが、脆く壊れやすい性質を持っています。そのため、通常のドリル等を用いた加工では、セラミックス材料が破損してしまいます。しかし、超音波振動を用いることで、微細な加工を繰り返しにより加工が可能となります。超音波を用いた加工の高精度化・高速度化を目標にしています。

超音波振動を用いた異種金属の接合

超音波振動を用いた異種金属の接合

超音波振動を用いることで、薄板金属同士の接合を行うことが出来ます。超音波振動による接合は、熱を用いた接合では困難であった融点の異なる異種金属の接合が可能となります。当研究室では、超音波振動による接合の実用化を目的とした、接合強度の向上の研究を行っています。

水中超音波を用いた水質改善

水中超音波を用いた水質改善

水質悪化の主な原因は、水中に溶け込んでいる酸素濃度が低いため、水を浄化する微生物が少ないことにあります。これを解消するために、水中の大きな気泡に対して強力な超音波を照射することによって、水中に微細な気泡を大量に発生させ、水中の酸素濃度を効率よく上昇させ、水質を改善する研究を行っています。

空中超音波を用いた物質の解凍・乾燥

空中超音波を用いた物質の解凍・乾燥

超音波を照射することで対象物の周辺の空気が撹乱されて、解凍・乾燥を促進することが可能です。超音波による解凍・乾燥は、温度を上げずに、低温のままで可能なため、対象物に与える影響が少ない特徴があります。そのため、食品分野、薬品分野での応用を目的に研究を行っています。

超音波振動による水の霧化現象の観察

超音波振動による液体の霧化現象の観察

超音波振動によって液体の霧化(微細化)が行えます。これは,超音波振動が液体に伝搬することで液体が激しく振動し,その振動により液体が引きち ぎられて霧化するものです。研究では,種々の液体の霧化をハイスピードカメラを用いて観察し,霧化現象の原理について検討を行っています。
《水の霧化現象を捉えた動画です。YouTubeへ移動します。》

音響関連

骨伝導ヘッドフォンの効果的な利用方法の検討

骨伝導ヘッドフォンの効果的な利用方法の検討

一般的な空気を媒介にして音(気導音)を聞く場合は、音が外耳(一般に言う耳)→中耳→内耳と伝搬しています。一方、骨伝導音の場合は、骨を介して内耳に音を伝搬させます。そのため、外耳を塞ぐ必要が無く、安全性に優れています。当研究室では、骨伝導ヘッドフォンを様々な状況下で用いた場合の効果的な利用方法について検討を行っています。

新しいスピーカの開発

新しいスピーカの開発

新しいスピーカの開発として、これまで多くのスピーカの開発を行ってきました。例えば、「指向性を変化できるスピーカ」、「超音波を利用したスピーカ」、「廃棄物を利用したエコスピーカ」、「床設置型スピーカ」などがあります。今後も自由な発想のもと、様々なスピーカを開発していく予定です。

クントの実験

クントの実験

空中を伝搬する音波の可視化の実験として、「クントの実験」と呼ばれるものがあります。これは定在波音場内に細かいコルクなどを置くことによって、音波の状態を見えるようにしたものです。この実験によって生成された波の音響現象に関して、検討を行っています。

その他

共振現象を用いたワイングラスの破壊

共振現象を用いたワイングラスの破壊

強力な音波を用いてワイングラスに共振を発生させ、共振により生じた振動で破壊します。ワイングラスの形状、音圧、周波数などが合致しますと、破壊します。