ゆとり教育を受けてきた学生や入学前学生は入学前までの実験や工作経験の不足と、自学意識の欠如が多く認められるようになっているため、自ら学び・考え・実践できる学生の育成を“エネルギーや環境分野でのものづくり”を中心に実施し、班による実験や発表の機会を与えることにより指導性や協調性の向上を図る。電気工学科には80余年の歴史と実践教育の伝統があり、優秀な卒業生と企業との連携がなされているため、これらを生かして実勢力やノウハウの伝承と融合により“電気”反応を起こさせることを目的とする。
○電気エネルギー環境工房のコア科目
電磁気の基礎・電気回路の基礎・電気回路�機�情報リテラシ・電磁気学�機ε纏匆麩��機ε典さヾ鎰機ε典し彗�・半導体デバイスの基礎・コンピュータアルゴリズム・電力発生工学�機�制御の基礎・電磁波の基礎・音響工学・オプトロニクス・コンピュータシミュレーション��
○電気エネルギー環境工房のプロジェクトテーマ
◎エネルギー発生プロジェクト：「新エネルギーってどんなもの？」
太陽電池、燃料電池、風力発電装置などの発電特性を調べて、新エネルギーについての理解を深めます。また、実際の照明器具などを接続して，新エネルギーの利用を探ります。
◎エネルギー利用プロジェクト：「クリーンエネルギーをつくる」
発電の仕組み、発電のための物性を学び、新奇材料を加工して太陽電池をつくります。また、燃料電池用の水素発生・吸蔵材料、エネルギー送電のロスをなくす超電導材料や、雷を利用した環境浄化のためプラズマ除菌・殺菌・加工機器などもつくります。
◎エネルギー情報／通信・制御プロジェクト：「ハードとソフトによるエコ」
ロボット制御とソフトウェア技術の最適化から省エネについて考えます。実際のロボット製作とプログラムデザインから、エネルギー環境を配慮した、自立できるエンジニアの育成を目指します。
◎計測・光環境プロジェクト：「環境のためのクリーン・フォトニクス」
ＬＥＤなど、いろいろな光源の発光スペクトルを計測し、光源の特性・効率及び環境負荷などを考慮した、人に優しい光環境をデザインします。光環境の計測や人工光源の特性を学び、クリーンで安全な社会の実現を目指します。
◎音響環境プロジェクト：「エネルギーとしての音」
音のエネルギーを入力するマイクロホン、音のエネルギーを出力するスピーカの原理を理解し、エネルギーとしての音を探ります。音のエネルギーを増大させる増幅器を製作し、クリーンエネルギーとしての音の利用を探ります。
○実施方針
・１年：後期（動機）：ハンダ付け講習など
２年：前後期（選択・改善）：Processing講座、Arduino講座、オーディオアンプ工作講座、機械工作講座
３年前後期（応用・纏め）→未来博士授与
・土曜日 ３，４限 ２〜３名の班（協同・協力）→希望を調査（自学）
・テーマを提示し，自由に研究を選択・計画・遂行：指示待ち→自学、事故防止のアドバイスは行う
・研究ノートを書く → 記録し，纏める；研究ノートの書き方サンプル； → （研究ノート記入上の注意）
・プレゼンテーション重視：社会で使えるテクニック
・自学：自分で調べ→作る→測る→考える→纏める→発表 ： モチベーションの向上
・回路作製や機械工作もやってみる → 電気＋機械 ： 学際領域 → 工房の形成
・OBや企業参加型：企業で培われた経験やノウハウなど実勢力の伝承と年長者との対人関係を学ぶ
企業：a)現行ﾃｰﾏの支援，b)企業提案工房型ﾃｰﾏ，c)企業開発型（特許取得目指す）ﾃｰﾏ
○日程
１．概要説明と班の構成
２．研究調査
３．設計・図面作成
４．計画のプレゼンテーション （班代表）
５．ものづくり
６．ものづくり
７．ものづくりのプレゼンテーション（代表）
８．測定
９．測定
10．測定のプレゼンテーション（班代表または各人）
11．検討
12．検討
13．考察
14．研究の総括プレゼンテーション （各人）
15．評価
